国土交通省(観光庁)から今後の観光需要喚起策について発表がありました。
「Go To トラベル」は早ければ2022年の1月下旬ころにも再開されるかもしれません。
今後の観光需要喚起策について
現在は全国規模での「Go To トラベル事業」が停止されているため、代替策として県内旅行割引(県民割)が実施されています。
11月に入ってからは「さぁ!サッポロ冬割」が人気を博しています。
今後は新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ段階的に観光需要喚起策の対象範囲が拡大されます。
「県民割」(地域観光事業支援)の対象範囲の拡大
11月19日以降、支援対象とする都道府県知事の同意を得ることを前提に、準備の整った都道府県から
「県民割」の対象に隣県が追加されます。
更に、専門家の意見を踏まえ「県民割」の対象に地域ブロックも追加されます。
「新たなGoTo トラベル事業」の実施
専門家の意見を踏まえ、年末年始の感染状況等を改めて確認した上、全国規模での「新たなGoTo
トラベル事業」を実施します。
実施時期は、国土交通大臣が関係大臣と協議し決定します。
開始や停止は専門家の意見と踏まえて詳細が決定されます。
感染状況に応じ必要な場合には事業を停止するなど柔軟な運用を図ることも盛り込まれています。
「県民割」(地域観光事業支援)の隣県への対象拡大の概要
これまでの制度設計です。
- 居住地と同一都道府県内の旅行を割引支援
支援内容など制度設計は全て都道府県において決定 - 国が1人1泊当たり5千円・商品代金の50%を上限に支援(日帰り旅行も対象)
クーポン券は1人1泊当たり2千円上限に追加支援 - ステージⅡ相当以下と判断した都道府県においてのみ実施可能
拡充内容
拡充内容は「県民による同一都道府県内旅行」のみから、感染状況や都道府県からの要望等
を踏まえ、「隣接都道府県からの旅行者による県内旅行」も支援の対象になります。
- ワクチン接種証明やPCR検査陰性証明等の活用により、安全・安心の確保が図られていること
- 支援対象とする都道府県が事業実施県の割引事業の内容に同意していること
- 旅行先又は出発地の都道府県がレベル3となった場合は停止
- それ以外の場合にも都道府県知事の判断により停止可能
「新たなGoTo トラベル事業」 の概要
安全・安心な旅行環境の確保
- 技術実証の結果を踏まえ、ワクチン・検査パッケージの活用
ワクチン接種証明又は陰性証明を利用条件として設定 - 感染防止対策
旅行後2週間以内に陽性となった際の報告や旅行中の行動履歴の記録の利用条件化
GoTo事務局による旅行2週間後の健康状態に関する抽出調査の実施
中小事業者への配慮
- 低価格帯の実質割引率の引上げ
割引率・割引上限額の引下げ、地域共通クーポンの定額化 - 団体旅行について、GW後の都道府県の実施において一定の専用給付枠を割り当て
旅行需要の平日への分散
- 平日は地域共通クーポン券を上乗せ
地方への観光を支援するための配慮
- 交通費を含む旅行商品は割引上限額を引上げ
ソフトランディング措置
- 割引率等の段階的引き下げ
- GW後は都道府県による事業とし、地域の実情に応じて柔軟に割引率等を設定
時期による割引率
2020年の割引率と今後再開された場合の割引率でです。
2020年実施時 | 再開時~GW前 国による事業 | GW後~夏の繁忙期前 都道府県による事業 | |
割引率 | 35% | 30% | 20%上限 |
割引上限額 | 14,000円 | 交通付き:10,000円 宿泊のみ:7,000円 | 交通付き:8,000円上限 宿泊のみ:5,000円上限 |
日帰り旅行 | 7,000円 | 3,000円 | 2,000円上限 |
クーポン券 | 15% | 3,000円(平日) 1,000円(休日) | 3,000円上限 |
参考
まとめ
「さぁ!サッポロ冬割」 が 「Go To トラベル」 の前倒しのような状況になり盛り上がりを見せています。
観光庁の発表では新型コロナウイルスの感染状況を踏まえていう表記が何度も出てくるため神経をとがらせていることが窺えます。
2022年に 「Go To トラベル」 が再開された場合、GW以降は割引率に上限が設けられ、その割引率もGW前より下がってしまいます。
今回割引率が下がった理由は恐らく昨年実施した際に大規模ホテルの高額プランに予約が集中し一番支援を必要としていた小さな規模の宿泊施設が恩恵を思ったほど受けられなかったことによる影響を回避するためだと思われます。
年明けにはワクチンの効果が切れてくる人も増え乾燥する時期でもあります。
感染状況がどうなるかは不明ですが「Go To トラベル」が再開されればGW前の平日が特にお得です。
コメント